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2020.06.07サービス
てんかん患者と家族、専門医で構成する「SAChi(サチ)プロジェクト」と、てんかん患者・家族向けプラットフォーム「nanacara(ナナカラ)」を開発・運営するノックオンザドア株式会社は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行による、てんかん患児と家庭の診療や生活への影響に関する調査を実施しました。
調査では、多くの家庭で普段の診療や、生活の中で影響が出ていることがわかり、診療においては遠隔診療への移行や要望、生活においては、リハビリ等への影響や患児のストレス、そして今後への不安など心配事が多く聞かれました。
本調査の結果を元に、nanacaraでは、COVID-19と共存する社会において、てんかん患児と家族が安心して暮らせるための「新しい生活様式」への付加情報を医療機関や他支援者と共に公開していきたいと考えています。
【調査概要】
調査実施時期:2020年5月6日(水)~12日(火)
調査方法:nanacara公式Facebook、公式LINE、各患者家族会に向けたメッセージにてWEBフォームを用いてアンケート調査 回答属性・人数:0歳〜19歳のてんかん症状のお子さまを持つ20〜60代のご家族、205名
>■診療への影響:7割の家庭で、てんかん診療に影響。遠隔診療への移行が進行。
Q:COVID-19の流行後、てんかん診療への影響はありましたか?(n=205世帯、複数回答)
診療への影響について、「特に影響はなかった」と答えた家庭は「30.7%」にとどまり、約7割の家庭で影響が出ていることがわかりました。内容として最も回答が多かったのは「受診の間隔をあけた 28.3%」となり、その他にも「通院の延期 14.1%」「検査の延期 8.8%」など、本来医療機関にかかるべき内容が受けられていない状況がわかります。その中で2位に「遠隔診療に変更になった 22.0%」があり、遠隔診療が活用され始めていることがうかがえます。自由記述では「入院中のこどもに面会できなくなった」という声も複数あり、子ども・家族ともにストレスがかかる状態であることがうかがえます。
【大阪市立総合医療センター 小児神経内科医のコメント】
7割の方が診療に影響が出た結果には、影響の大きさを感じました。「通院や検査が延期になった」「救急受診がしづらくなった」方は予想よりも多く、子どもの病状と家族の不安ともに心配されます。また、多くはないとはいえ、9名(4.4%)で主治医のいる病院に救急受診できなくなっていたこと、「検査入院」や「外科手術」が延期になった子どもがいたことは、病状への影響が懸念され大きな課題と考えました。また、基本情報の回答にもある通り、2割の方で発作が悪化したという結果もみられており、今後影響が続くことによる悪影響が心配されます。
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